No.84 (ピューリタン革命)  : 

「英史上唯一の共和政時代の『光と影』とは何か?」

この共和政は資本主義経済の発展の妨げとなる特権商人の独占権などを廃止し
た点や、航海法を制定(後にこれを原因とする英蘭戦争で英が三度勝利)した点な
どが「光」として評価できる。しかし結局はクロムウェルの独裁(護国l就任)となり、
彼がアイルランドやスコットランドの征服を行った点などは「影」の部分として見落と
せない。

<評価の観点>
関心・意欲・態度:
我が国の高杉晋作による奇兵隊を髣髴とさせる、クロムウェルの鉄騎隊に大きな
関心を持つことにより、意欲的に学習に取り組んでいる。
思考・判断:
約150年後に勃発する、アメリカ独立革命やフランス革命の雛形となったピューリ
タン革命の意義や、それによって成立した共和政時代の内政・外交について考察
している。

資料活用の技能・表現:

クロムウェルが制定した航海法の抜粋を、資料として読むことにより、この法律が、
中継貿易で大きな利益を上げていたオランダを狙い撃ちしていることを理解している。

知識・理解:

ピューリタン革命による共和政が、他国に先駆けてイギリスを近代社会にする契機
となっただけでなく、クロムウェルの護国l就任やアイルランド征服といった、独裁
や侵略を招いたことについても、基本的な知識を身につけている。